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鎌倉 円覚寺 舎利殿(国宝)について |
堂内中央には源実朝が南宋から請来したと伝える仏舎利(釈尊の遺骨)を安置 |
した厨子があり、その左右には地蔵菩薩像と観音菩薩像が立つ。 |
この建物は、組物(屋根の出を支える構造材)を密に配した形式(「詰組」という) |
、軒裏の垂木(たるき)を平行でなく扇形に配する形式(扇垂木)、柱・梁などの形 |
状、花頭窓(上部がアーチ状にカーブした窓)や桟唐戸(さんからど、縦横に桟を |
はめた扉)の使用など、細部は典型的な禅宗様になる。元から円覚寺にあった |
ものではなく鎌倉市西御門にあった尼寺太平寺(廃寺)の仏殿を移築したもので |
、15世紀(室町時代中期)の建築と推定されている。鎌倉時代建立の善福院釈 |
迦堂(国宝、和歌山県海南市)や功山寺仏殿(国宝、山口県下関市)とともに、 |
禅宗様建築を代表するものとして、国宝に指定されている。通常は非公開で、 |
正月3が日と11月3日前後に外観のみが公開される。 |